題名　織葉習作　SP No,9 作者　彩寧 夜の深さと、水の底の静けさ。 その二つをひとつの円に閉じ込めたような作品があります。 織葉さんの曼荼羅アートは、青の階層が美しく、 中心に置かれた光がゆっくりと世界を照らすような広がりを見せます。 細かく打たれた点描は、まるで星座をつなぐ線のよう。 ひと粒ひと粒に呼吸が宿り、 見つめていると時間の輪郭がほどけていくように感じます。 濃淡の違うブルーが花びらのように展開し、 そこに白い光の粒が散りばめられ、 宇宙と海の境目を曖昧にするような静かで奥深い世界が広がっています。 この青は冷たさではなく、深い安らぎ。 夜空の向こう側にある光をそっと掬い取った作品のようです。 ZAKURO店主

題名　織葉習作　SP No,10 作者　彩寧 静かな空間の中で、ふと視線を惹きつけられる作品があります。 織葉さんの曼荼羅アートは、まさにその存在。 光の反射が写り込んだ写真でさえ、 まるで作品自体が内側から光を放っているかのような佇まいを見せてくれます。 この作品は、幾重にも重なる点描が描き出す色の環が特徴的。 中心の白から赤・橙・黄・緑・青・紫へと続くグラデーションは 見ていると呼吸がゆっくり整い、心が静かに澄んでいくようです。 近づくほどに浮かび上がる粒の集合、 規則とゆらぎの間を行き来するようなリズム。 ただ眺めるだけで、時間の感覚が少し柔らかくなる── そんな余白を与えてくれる一枚です。 写り込んだ照明の光も、まるで作品の輝きを祝福するよう。 生命と宇宙の循環を思わせる織葉さんの世界、 言葉よりも、まず目で感じていただきたい作品です。 ZAKURO店主